12月の記念日が…9日も12日も何もせず終わってしまいました;ネタがなかったんだー……可愛い受なお兄ちゃんがどうにも苦手なのでテブロのQMの日祭りものれませんでしたが、もう赤いのが二つ並んでるだけでいいんじゃないかと思い出したり。
カオスは相変わらず需要のないコピメタフォルです。
最初はいじめられ系、調教系の愛なしカプだったはずが、脳内妄想してるうちに最終的にラブラブになってしまうのは何だろう、「情が移った」ってやつなの?
でもフォルテは苛めたいと同時に幸せにしてあげたい。
【追記】
忘れてた;メトレス描写ありです。
<その20>
「ん……?」
何かの拍子でスリープモードから目覚める。カーテン越しに差し込んだ朝日の柔らかい灰色の光。一晩中快楽の渦にもまれ、ようやく解放されてからまだ二時間ほどしか経っていない。
半覚醒状態でぼんやりと視線を動かすと、アイツの顔が目に入った。淡い光の中に浮かび上がる、刃物のような端正な顔と、それを縁取る真紅の頭髪。
甘ったるいくせにひんやりした微笑みを浮かべていることしか見たことがない気がするが、目を閉じてスリープモードの静止状態に入っているその顔は見惚れてしまうほど綺麗だった。
左腕はフォルテの頭の下、右腕はフォルテの背中にそれぞれまわされて、寝ている間も自分のものだと主張するような――あるいは、何かからそっと守るような――最初こそ腹が立ったものの、もう慣れっこになってしまった寝方。
軽く閉じられた薄い唇を眺めているうちに、それが何度も――何十回も、いや何百回も自分にキスした唇だということに気づいて一気に顔面温度が上昇した。
――愛してるよ、フォルテ。
キスしながら囁かれる優しい声まで蘇ってくる。怖くて、いたたまれなくて突き放して逃げ出したいのに、心の奥底ではもっと言ってくれと叫ぶ、大嫌いな弱い自分。この男に抱きしめられ、愛情に満ちた眼差しと言葉に包まれる度に安堵する自分。
他人に自己を肯定されることを求めるなんて、弱さの証でしかないのに。
「俺は……弱くなんかない」
かぼそい、今にも泣きそうな声が自分の声だなんて信じたくなかった。
信じようと信じまいと、感情の高ぶりで涙代わりの洗浄液がにじみ、視界をぼやかせていた。
「…………ッ」
嗚咽を漏らすまいと声を押し殺していると、不意にアイツの腕に力がこもり、胸に抱き寄せられた。
「……コピー……?」
「大丈夫」
いつの間に起きていたのだろう。コピーメタルの手が優しく背中を撫で、涙の止まらないフォルテの頭を自分の胸に押し付ける。
「フォルテは強い子だし、これからも強くなっていける」
「でも……俺ッ……」
お前に抱きしめられるたびに、自分の弱さを自覚するのだと――そう言って相手を責めること自体が弱さの証明のようで嫌だった。だから言葉を飲み込み、ひくっと嗚咽を溢した。
「真の強者は己の弱さを知る者さ――……さあ、もう少しお休み。このまま泣いてて構わないから、気が済んだら眠るんだよ? 昨日も激しく愛しすぎて、お前の電脳が快楽でパンクしかけてたからね」
クスクスと喉で笑うコピーメタルの指が、くすぐるように髪に絡んだ。ほんの数時間前までこの男の腕の中で晒していた痴態を思い出し、言葉どおり頭がパンクしそうになった。
「愛してるよ、可愛いフォルテ。世界で一番、お前を愛している」
夢見るような調子で囁く、低く甘い声。そっと髪を絡めてひっぱる、優しい指先。柔らかく身体に回された腕。
爆発する。
電脳も、コアも、全身のパーツ全部が吹っ飛ぶ。
本気でそう思ったがしかし何事もなく、ただ涙だけが止まらなかった。
+++++++
わりと後半の状況なんだろうか。コピメタが「一番」を付け始めると末期。彼の心の中で大規模な地殻変動が起こった証。
[4回]
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