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愚者の跳躍

ロックマンの絵とか文とかのログ倉庫。2ボス、ワイリー陣営で腐ってます。マイナーCP上等。NLもあります。サイトは戦国BASARAメインです。

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キリバン10:これは、あなたを蔑む為の言葉(F+Rl+Fa)

2009/03/21(Sat)00:13

タイトルなげぇww
今日中は無理っぽいですね。ちょっと足が出そうです。
でもようやくキリバン消化終了!3万ヒットはまだ考えてませんが…そろそろ久しぶりにアナログで絵が描きたいな。

最後のお題、担当キャラはフラッシュです。まるでチンピラ。
お相手はロールちゃんと初出演ファイヤー(笑)ファイヤーは全然性格決めないで書き始めたんですが、ろくろくとA賀を足して割らない感じに……ひどいな。






【これは、あなたを蔑む為の言葉】




「貴様はワイリーナンバーズ!」
「ちょ、ちょっとファイヤー、落ち着いてよ!」
「ああ、ウルセェ……」
 三者三様の声が上がったのは街中の公園。
 赤と灰色の装甲のロボットは買い物袋を片手に頭部に炎を燃え立たせ、
 幼い少女の姿をしたロボットは激昂する灰色のロボットを必死に抑え、
 青と黄色の装甲のロボットはパーツをぎっしり詰め込んだ紙袋を抱えてうんざりと空を仰いでいる。
「ワイリーロボット、今度は何を企んでいる! 俺の正義が許さんぞ!」
「企むも何も、ただの買出しだよ。地下鉄の駅に近いから公園突っ切ってるだけだっての。それとも何か? 俺たちには街を出歩いて買い物する権利もねぇってのか、あァ?」
 ファイヤーが換装したハンドパーツの指先をびしっと音がしそうな勢いで突きつければ、フラッシュの表情もみるみる険悪なものになる。
「博士はテメェんとこのお利巧なガキに降参したんだ。こちとらもう一般市民なんだよ! 言いがかりもほどほどにしやがれ!」
「お願いだから二人とも大きな声出さないで!」
 大柄な人型ロボットが言い合う様は十二分に人目を引いている。無駄に注目を浴びるロールは顔を真っ赤にしながら弟に当たるファイヤーの腕を引っ張った。子供の姿で家庭用とはいえ、ある程度力仕事もできるよう調整されている。めいっぱい出力を上げれば興奮していたファイヤーとて注意を向けざるを得なかった。
「ロール……」
「いい加減にしてよもう!」
「すまん……」
「チッ」
 ロールに向かって頭を下げるファイヤーの様子にフラッシュは露骨に舌打ちしてみせた。
 パーツの買出しは主にフラッシュが担当しているのだが、今日は他の奴に変わってもらえばよかった。例えば、いかにも大人しそうで平和的なウッドとか。
 こちらに注意を向けていた者たちも大人しくなったロボットたちに興味を失ったようだ。ファイヤーマンはロールに説教されており、逃げるなら今のうちだろう。
 そう判断して踵を返しかけたところで、フラッシュの聴覚センサーに聞き捨てならない一言が飛び込んできた。

「大体、悪いのはワイリーでしょ? ロボットに罪はないわ。DWNだろうとDRNだろうと関係ないでしょ?」

 湧き上がった感情をプログラムが表現する。
 ぎしり、と人工の奥歯を噛み締めてフラッシュは二人を振り返った。
 ロボットたちに罪はない。
 罪は自分ひとりにある。
 それは逮捕されたワイリーが証言したことだ。
 今の世界、ロボットは徹頭徹尾人間の所有物だ。ワイリーの言葉はすんなり受け入れられ、DWNたちは武装やシステムにプロテクト(彼らにとってはチャチなものでしかなかったが)を掛けられることで生き延びている。
 ワイリーがそう言った気持ちも、言わざるを得なかった事情もわかる。高度な戦闘能力を有したロボットに自由意志があるなど知られたら、廃棄処分は免れなかっただろう。だがナンバーズは皆内心不満に思っているのだ。
 父は一人で罪を被ろうとした。
 元は彼のわがままから生まれた命だ。彼が自分にできる方法で守ろうとしてくれた気持ちは嬉しい。それでも――歯がゆいのだ。
「おい」
 怒りが抑えられない。個性的な兄弟や部下たちと一緒にいればいくらでも冷静に立ち回れるのに、感情が爆発しそうなのは一人だからか――次からは誰かと一緒に行動することにしよう。
「何も知らねぇガキが、偉そうに俺たちを語ってんじゃねぇ」
「き、貴様やはり悪! 悪だな!」
「ファイヤーは黙ってて。どういう意味? 私は貴方たちのことを――」
 色めき経つファイヤーマンの前に出た少女は凛とした表情で五十センチ近く高い位置にあるフラッシュの目を睨みつけてきた。
 ――良い度胸だ。だからこそ気にいらねぇ。
「『ロボットに罪はねぇ』……か。そいつは親父が俺たちをかばうためについた嘘だ。訳知り顔で語られると胸糞悪ィんだよ。それこそ、俺たちへの最大級の侮辱だ」
「嘘……?」
 彼女にはこちらを貶めるつもりはこれっぽっちもなかったのだろう。自分の言葉が『侮辱』だと聞かされて動揺している。ロボットに正義も悪もないなど、後ろの正義馬鹿(ファイヤーマンのことだ)に心から語って聞かせていたのだろう。お優しいことに。
(ワイリー軍団舐めんな。こちとら世界を向こうに回して戦った筋金入りの戦闘ロボットだぞ)
 博士の愛情によるものだとわかっているから我慢しているのだ。人間ならばまだしも、ロボットが相手では到底我慢できない。
 それでも大声で言えることではなかった。フラッシュは人工声帯を調節して声を低くし、ロボットの聴覚センサーでなければ拾えない音域で吐き捨てた。
「あのなぁ、罪はないってことは責任能力がねぇってことだろうが。つまり俺たちには――テメェらにもだ、自分で考えるおつむもなけりゃ、自分で自分の行動を選ぶ意志もねぇってことだろうが。それが侮辱でなくて何だってんだよ。そんなくだらねぇセリフ、もう二度と口にするんじゃねぇ」
 人間の前で口にできる内容ではないと気づいたのか、ファイヤーマンもフラッシュと同じように声を低くした。
「ならば……貴様らは自らの意志で悪を行ったというのか」
「あのガキだって、自分の意志で戦闘用になったんだろうが。『セイギノミカタ』ロックマン……それがあいつの意思じゃねぇってんなら、とんだお笑い種だぜ」
 セイギノミカタ――ああ、吐き気のする言葉だ。
 ロックマンは途中で気づいたらしいが、こいつらは違う。ロックマンの行動を心の底から正しいと信じていやがる。
 こいつらは知らない。
 目を背けたくなるような汚泥の中に咲く花があることを。
 泥がどれほどその花を愛しているかなど、彼らは知らないのだ。
 たとえ彼らが土足で踏みにじっても、その花弁の美しさを汚すことなど出来ない。
「俺たちに罪はないというのなら……」
 フラッシュは二体のライトナンバーズを睨みつける。
 燃えるような赤い瞳を向けてくるファイヤーマン。
 何かを問うように青い瞳を揺らすロール。
 彼らは『セイギノミカタ』なのだろう。
 だからこそ、言ってはいけない言葉だったのだ。
「俺たちの悪を偽りだというなら、お前たちの正義も偽物だ」
 去り際に声をかけられるのも腹立たしい。フラッシュは強引にプロテクトを突破してタイムストッパーを起動した。ダイヤモンドダストのような輝きを散らして時が凍りつき、フラッシュはDRNに背を向けて足早に立ち去る。
 時が動き出したとき、フラッシュはすでに地下鉄の階段を下りていた。
 タイムストッパーを使用したことで監視システムから警告が来ていたが、フラッシュは適当なエラーをでっちあげてタイムストッパーの作動が誤作動だったことを報告し、警告表示を止めた。
 紙袋から真新しいタバコのパッケージを取り出して包装を破り、一本銜えたところで『終日禁煙』の表示に顔をしかめる。
 舌打ちしてパッケージを紙袋に戻すと、火がついていないままのタバコを上下に揺らす。
 セイギノミカタ。
 それはフラッシュにとって最大の悪口だった。



+++++

チンピラwww
フラッシュが皆の前ではダウナークール系の突っ込みなのは無意識に抑え役に回っているためだと判明しました。中身は熱いんだけど、そういうのは自分のキャラじゃないなって思ってるのでわざと冷めた態度でいるみたいですね。周りに誰もいないとその必要がないので熱くなってしまうようです。
ロールちゃんは結局あんまり喋ってないけど、後々フラロールを書く際のフラグなので出してます。これファイヤーいなかったらロールちゃんいいトコないやw
…それにしてもファイヤーは街中歩いててほしくない外見だな。頭燃えてるし。メガミで遊園地行ったときはどうしてたっけ;

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No.126|キリバンComment(0)Trackback()

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