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愚者の跳躍

ロックマンの絵とか文とかのログ倉庫。2ボス、ワイリー陣営で腐ってます。マイナーCP上等。NLもあります。サイトは戦国BASARAメインです。

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006-02:崩壊_01(M)

2008/12/23(Tue)20:56

02とか01とかややこしくて申し訳ない。
006再構築シリーズの2作目です。シリアスです。
まずは短いメタル視点から。先にメタルの裏設定を読んでいただいた方が良いかと思います。12/30誤字修正






【崩壊_01】



 スリープモード――制御を失った意識が無作為に記憶の中を走り出す。自動的に行われるデータの整理。選別と廃棄。映像が、動作が、音が、知識が流れていく。
 ロボットの見る夢――その、一つの形。
 そして、メタルは何度か来た場所へ辿りつく。
 硬い壁をすり抜けたような気がして、もうメタルはそこにいる。
 覚えのない景色がそこにある。
 彼の背中がそこにある。
 その場所はさまざまで、彼の服装も髪型も時々によって違う。あるときは若々しく、あるときは疲れ切っていた。
 代わらないのは、痩せて背の高いその姿が背負った孤独。
 こちらに顔を見せて作業していた時間の方が遥かに長かったはずなのに、こうして夢の中甦ってくるのは彼の痩せた背中だ。
 あるときの自分は「あなたは一人ではない」と呼びかけようとしていた。
 あるときの自分は、彼を一人にすまいと何度目かの決断をしていた。
 いつかこの箱から出ることが出来たら、たとえ彼が世界の全てを敵に回そうとも、最後の瞬間まで彼の味方でいよう。
 そのときの自分には、それができるはずなのだから。
 お前がいるから自分は一人ではない――彼はそう言ってくれたのだから。
 この記憶が何なのか、もう大体察しがついていた。


 恐れはない。むしろ喜ばしい。
 自分は自分で思っていたよりもずっと長い間、彼と共に歩いてきたのだ。
 誇らしいではないか。




>>【崩壊_02】

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