なんか手ブロがヒート祭りになってたのはあのお方の新作の影響でしたかw聞いてきたけど普通にカッコよかった。でも、ひーたん大人だな!!(笑)
空気読まずに昨日の夜醸造した影コピです。
だらだらカオス。本編は短いです。
<その8>
顔も、声も、性格も、言葉も、力も、正義も、みんな『本物の僕』のもの。
そのコピーである僕は、どこにいるんだろう。
「自分は偽物であるというお主の嘆きも、借り物でござるか?」
違うの?
「オリジナルならば、そういった嘆きを感じることはあるまい」
でも……悲しんでる心は、オリジナルのものじゃないの?
やっぱり『僕』は、どこにもいないんじゃない?
「ならばオリジナルであれば感じるはずのなかった『嘆き』そのもの……それがお主であろうか」
悲しみの感情、それ自身が『僕』……か。
それも、いいかもね。
「お主は、『ここにいる』と言って欲しいのでござるか? それとも、『どこにもいない』といって欲しいのでござるか?」
シャドーはどう思う?
やっぱり僕は、ここにいると思うの?
「拙者からすれば、お主は独立した存在として拙者の前にいるのでござるがなぁ……いっそ何もかも否定されたい心情も、わからぬではない」
じゃあ、言ってよ。
お前はニセモノだって。どこにもいないんだって。
「それは言えぬなぁ」
どうして。
「拙者が本心から言ったのでなくとも、お主が傷つくのが目に見えている……その後、どうしたらいいかわからんでござる」
どうもしなくていいよ。
優しくしないで。
僕のことなんて、放っておいてよ。
一人にしてよ。
「嫌でござる。拙者には、お主の言葉は逆の意味に聞こえるゆえ……一人にはしないし、放っておけぬし、優しくしたい」
だって、そうされると苦しいんだ。
傷ついてた方がマシだよ。
空っぽになりたい。
何も感じなくなりたい。
「では泣くがいい。洗浄液が空になるまで涙を流せ。人工声帯がひび割れるまで叫べ。エネルギーが底を突くまで泣けば良い。空になって、眠りに落ちて――目を覚ます時まで付き合おうぞ」
僕は、君が見捨てたコピーロックマンとは別人だよ?
同じようにコピーされて、以前のコピーの記憶を持っているけど、別のロボットだ。
君が助けられなかったコピーじゃない。
「それは重々承知……だが、お主を助けることが拙者の償いであり、救いなのだ。拙者も救われたい。どうか傍にいさせてくれんか」
救われる……僕の、傍で?
「それが叶うのは、お主の傍だけなんでござるよ。拙者を助けてはくれぬか? ただ、傍に置いてくれればよい。何も望まぬ。お主が望むことがあれば、できる限り叶えよう」
助けて欲しいって声に弱いのは、やっぱり僕がロックマンのコピーだからだよね。
自分が辛くても、助けてって言われたら助けたいと思っちゃう。
それは、僕自身が救われるためだ。
誰かを救うことで、自分を守ろうとしてる。
「誰しも、そうなのでござるよ。誰かのためになど、傲慢な思いあがり……皆、自分の満足のため。それが社会を動かすがゆえに、尊いものと祭り上げられているがな」
ズルイ、ね。
「そうとも。皆卑怯だ……だから、お主も卑怯で良い。ずるくても良い。わずかなりと楽になるために、拙者を利用してくれれば良い。拙者は、お主を救えることを自身の救いにするがゆえ」
じゃあ。じゃあさ。
「なんでござろうか」
泣きたいから、傍にいて。
「あいわかった。何時間でも、何年でも、お主が泣き止むまでつきあおう」
そんなに泣かないけど、だけど。
今苦しいのは、空っぽの痛みじゃない。
これは何だろう。熱くて、苦しい。
はちきれそうなほど自分の中に満ちていく。
押し出されるように、涙と声が溢れる。
思い切り強く抱きついて。
同じくらい強く抱き締められて。
泣いて、泣いて、エネルギーが尽きる瞬間――
まだ優しくて卑怯な影法師がそこにいて、ずっと抱いててくれたことに、僕は安堵していた。
目を覚ますまで、彼はきっと傍にいてくれるのだろう。
落ちる先の闇は、初めて僕に優しかった。
+++
影は忍耐強いな。
えーと、うちのコピロクはロクロクではなくて女神のコピロクがベースなんですが、修理された同じ子ではなくて再度作られた別のコピロクです(誰がやったのかはまだ決めてナイ……)。
再製コピロクは自爆したコピロクとは同じ記憶と同じ性格を持つ別人なのだけど、その辺の概念は難しいですね。され竜でも複製体は別人扱いだったし(注1)。
影は別人である再製コピロクのことを知りたいと思ってるし、助けたいし、好きになれたらいいと思ってる。
コピロクを救うには、ロックマンのコピーではない彼自身を見てあげるしかないわけだと思うんですが……やっぱりロールちゃんは偉大だな。
注1)
本探すのがめんどくさいので大体で書きますが、2巻で瞬間移動の術を使う敵が出てきまして、原理は「一度全身を分解→転移先で再構成」というモノ。主人公の解説によると、再構成された存在は元の存在と全く同じ成分、記憶、人格の別人だそうです(分解した時点で一度リセットされているからでしょうか)。
同一存在かどうかの規定って難しいですね。
また話が飛びますが、生まれ変わりもそうですね。
魂が同じであれば同一とみなすか、同じでも別人であるとみなすか……物語的には「盛り上がる方を採用」ですが。
ここから先はロクマと全く関係のない語り(オチもない)に入るので反転します。
↓
↓
ブレイド・オブ・アルカナというTRPGは転生という概念が世界観とシステムに組み込まれているんですが、転生体の扱いは人それぞれ。
先日終了したキャンペーンシナリオでは、「転生体は同じ魂を持っていても別人」という考え方が主流でしたが、公式設定には魂と記憶(人格も?)を延々と引きついで転生している存在がいます(アルゲンティアというキャラです)。その人は使命を果たすために1000年以上もの間「アルゲンティアの転生体」として死んでは生まれを繰り返してきたわけですが、これは別人なのか同一なのか。
アルゲンティアはどうしても果たさなければならない(しかもいつ終わるかもわからない)使命を背負って転生してますが、他の公式転生ネタの扱いはやっぱり個人の判断ぽい。
偉大なる王の転生体を自分の主と見なす自動人形や、弟の転生体を探して世界をうろついてる超存在もいる反面、前世の自分と今の自分は別と考えるキャラもいるだろうし。転生ネタを引っ張ってくる以上は、何らかの形で前世からの因縁と関わることになるでしょうが(その方が面白いし)。
うむ、オチない……ん、そうするとティウったあと残機で戻ってきたロックは前のロックと同じロックなのか???
まあ……深く考えるとろくでもないですな。
[1回]
PR